●キハ185系アイランドエクスプレスU

DE10+50系客車で運転されていたアイランドエクスプレスが老朽化や、
各線高速化によりダイヤが組みづらくなったなどの理由で廃車となり、
その後継としてデビューした、団体専用列車。いわゆるジョイフルトレイン。
中間車2両では運転できないため、キハ185を両端に連結して走行する。


運転区間:四国全域
通常編成:原則は固定4両編成キハ185−11キロ186−4キロ186−8キハ185−12
赤文字=団体客の乗車車両両端のキハ185は牽引担当である

詳しいダイヤ・運転日は鉄道ダイヤ情報誌に掲載されている。


▲アイランドエクスプレスU


●アイランドエクスプレスU見どころ

4両編成で構成され、両端は原則キハ185−11,12が担当する。
この2両には車端部にアイランドエクスプレスUに準じた塗装がなされている。


ただし、乗客はキロ186に乗車するため、両端のキハ185には乗車しない。
あくまでキハ185の2両は牽引扱いである。


なお、この2両が検査入場している時には、高松運転所のキハ185一般特急車が使用される時がある。
剣山色も使用されたり、ごく稀に緑帯車が使用され、一時両端が緑帯車だったこともあったようだ。
それとは逆に、キハ185−11,12は、「特急うずしお」などの一般仕業に入ることもある。


運転時には、専用ヘッドマークが掲出される。



真ん中の2両が余剰ぎみになっていたキロハ186から改造されたキロ186である。
キロ186−4キロ186−8

夕日が沈むIsland(=島)を渡り鳥が飛んでいるデザインで、窓配置など外観はキロハ186の面影がある。
車内は3列グリーンで、カラオケ設備を備える。


車体とよく似たデザインの専用方向幕も準備されている。





SL土佐龍馬号運転時に、
C56+アイランドエクスプレスU(4両)+マイテ49の異色編成で運転された経歴がある。



普段キハ185系の入線のない鳴門線に乗り入れることもあるが、
鳴門線区内では大幅な速度制限がかかるため、キハ185系本来の走行はできない。


また、土佐くろしお鉄道(ごめん・なはり線)に乗り入れた実績も持つ。
予土線や、予讃線(伊予長浜回り)、土佐くろしお鉄道(中村線・宿毛線)にも乗り入れることができ、
2000系が牟岐線等に乗り入れることができないことを考えると、まさに四国の万能団体列車である。


とある団体で前面ヘッドマークに「やくも」みたいなものを取り付け走行したこともある。



2007年4月1日から、六泊七日のアイランドエクスプレスUで行く四国一周ツアーが運行された。
国鉄民営化・JR四国誕生から節目の20年を記念して運転されることとなった。
しかし、実際は退職した団塊の世代向けに企画されたツアーなのだろう。
お値段は実に、248,000円〜で、やはりフルムーン向けといったところであった。



四国一周号(撮影:ふっさん様)

この運転にあわせたかどうかは不明だが、キハ185−11は検査を受けたようで、ピカピカになっていた。

ちなみにアイランドエクスプレスUに乗車できる区間は限られていて、
観光バスと組み合わせて飽きが来ないプランにはなっているようであった。

(乗車区間)
1日目:高松〜勝瑞
2日目:徳島〜穴吹〜阿波池田
3日目:大歩危〜後免〜奈半利〜後免
4日目:高知〜西佐川、佐川〜土佐佐賀
5日目:宿毛〜窪川〜松丸
6日目:宇和島〜伊予大洲〜(伊予長浜経由)〜伊予市
7日目:松山〜今治〜多度津〜琴平〜高松
※この他に、1日目に特急むろと1号、剣山9号に徳島〜日和佐間乗車することになっている。
おそらく定期増結で対応する?

ヘッドマークは、通常のアイランドエクスプレスUのヘッドマーク掲出の上、円形ヘッドマークが取り付けられた。


四国一周号(撮影:ふっさん様)


徳島付近発着・牟岐発着のアイランドエクスプレスUツアーの前後の日に、
高徳線のうずしお27号・32号に併結されて高松〜徳島を移動してくることが多い。
ただし、6両を越える場合は併結は行われていないらしく、
うずしお32号がアンパンマン車(キロハ186)の回送日となっていて合計7両となる場合は、
その翌日、または翌々日等のうずしお32号に繰り下げて回送されることもある。





四国の各主要駅で「アイランドエクスプレスUで行く、〜の旅」などと募集されていることが多く、
ワープ各支店で申し込みできるものと思われる。



談話室
余談だが、キハ185が2エンジン搭載であるのに対し、キロ186は1エンジンのみの搭載で、
これがスピードを出しづらい原因であるというのを以前、耳にしたことがある。
確かに、九州車のキハ186では2エンジン化に強馬力化工事も施工されている。

鈍足だった客車の初代アイランドエクスプレスから、アイランドエクスプレスUとなっても
高徳線ではなかなかアイランドEXPUのスジが引きにくいようで、
他にも、徳島〜須崎まで片道5時間程度かかることも考えると、
2エンジン搭載も考える必要がある、と思うのも妥当ではなかろうか。



談話室(2)
そもそもキハ+キロ+キロ+キハの4両編成で登場させたことも、私は疑問である。
山陰地方のジョイフルトレイン(気動車)で、ふれあいSUNINやほのぼのSUNIN(いずれもキハ58系)などが
運転されているが、こちらは全車に運転台が備えられており、編成も2両・3両とミニマムな編成が組める。
これを見習って、キハ185を改造したキロ185の2両で対応すべきであったと思う。
どうせアイランドエクスプレスUでは、乗車できるのはキロ186の2両編成なのだから、
より効率的な運用をするには、運転台付きキロ185×2両で対応するのがベストではなかろうか。
同じ客数を4両で運転させるのと、2両で運転させるのは効率性を考えたときに違いは明らかだ。

また、2両編成にすると定期特急(キハ185系に限定されるが)に併結できる点も利点である。
同じくふれあいSUNINやほのぼのSUNINでは、定期普通列車と併結されて運転されている前例がある。

個人的な希望だが、 キロ186は、そのままキロハ186として定期特急列車に連結させて存続させてほしかった。



チラシノウラ
個人的な話題で恐縮だが、私は阪神ファンである。
阪神タイガースは一部期間を高知・安芸でキャンプを行っているが、
土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線の最寄り駅からキャンプ地へはアクセスがよい。

ぜひとも、アイランドエクスプレスUを使って臨時特急「タイガースキャンプ」号なるものを運転してほしい。
起点は岡山ないしは高松にして、土佐くろしお鉄道の球場前まで乗り入れる列車である。
大胆に大阪を起点にしても、阪神ファンならぜひ利用したいと思う人はいるはずである。
(大阪起点の時は、夜行急行とか夜行特急の扱いでキャンプ地に着いたら朝!というのがいいだろう)

時刻表をめくっていると、グリーン車と全車指定席の記号を伴って掲載されている、
臨時特急「タイガースキャンプ」号の表記がある時代が来てもいい。

カラオケ列車内からは「六甲おろし」の大合唱が聞こえてきそうである

「タイガースキャンプ応援号」大阪23:40→安芸08:00
「タイガース今年も優勝号」安芸17:25→大阪23:00
「タイガースキャンプ岡山号」岡山07:40→安芸11:10
「タイガースキャンプ岡山号」安芸17:25→岡山21:00



初代アイランドエクスプレス


初代アイランドエクスプレスは、DE10重連+50系(デッキ付)の車両であった。
詳しい写真などは検索エンジンで検索していただければいろいろ出ると思う。


子供の時、ラジオ体操に行った時にこの列車が走って、
いったい何の列車なんだろうと胸をふくらませて見ていたものである。

当時これが50系とDE10重連ということが分かっていればもっと写真を撮っていたのに




関連項目
  • キハ185系集約臨
  • キハ185系ゆうゆうアンパンマンカー団体列車
  • キハ185−11
  • キハ185−12
  • キロ186−4
  • キロ186−8
  • 車端部分がアイランドEXPU塗装のキハ185







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